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Hiroshi Ohashi

大橋 博:彫刻を於く

24 年 9 月 14 日 - 24 年 10 月 5 日

レセプション及びアーティスト トーク : 9 月 21 日 (土) 16-18 時

Curation Note

このたび Alpha Contemporary  は、『大橋 博:彫刻を於く』を 2024 年 9 月 14 日より2024 年 10 月 5 日まで実施する。

 

大橋 博 (Japanese b.1967) の日本で 9 年ぶりの個展である今回の個展では、近代以降の彫刻が背負っている展示自体に焦点を当てたものである。また、具象彫刻のもつ情緒との距離をいかに取るかという課題について客観化することを図ろうとする試みである。

 

オーギュスト・ロダン(フランス、1840 年 – 1917 年)から始まった西洋の近代の彫刻は、神話などをモチーフに対象を理想的な形や比率で表現していた従来の彫刻に比べ、人間のありのままの姿を写実的に表現していった。同時に従来までは、建築の付随物であった彫刻が、独立されたジャンルとして発展して行くことになる。

 

 古代より美術史を振り返ると、彫刻は人体という一つのテーマに捧げられたと言っても過言ではない。大橋は、『立体造形』としての本質をより明瞭に体験させるために、そのシンボリックな形態としての『頭像』を用いて、展示を構成する。

 

木彫である『ふにゃこ』は、大きな頭部を持つ。頭部以外は、名前の『ふにゃこ』からも分かるように、ちゃんとした胴体を持たず、頭部に付随されているように見える。これは、大橋のイメージする現代人の身体を可視化した表現である。長い展示台の端に頭部だけおかれ、『ふにゃこ』は台にぶら下がって展示される。展示を通して大橋のメッセージが、ユーモラスに展開される。

 

また、陶芸作品である『頭芸』は、展示台に対して垂直ではなく、ずれた形でそこにある。作品を包む空気の流れのみならず、作品が置かれた空間も変化させながら影響する領域を拡げてゆく。

 

本展で大橋は、作品と作品が置かれた空間との関係を経験させることにより、立体造形である彫刻をあえて於くことにする。

本展を通して、大橋が提示する近代以降の『彫刻』の可能性を体験できる時間なってほしい。

 

 

 

大橋 博(Japanese b.1967)

1967年群馬県生まれ。主な展覧会に「Flower Garden」(Wada Fine Arts/東京、2015)「中之条ビエンナーレ」(四万エリア・伊参エリア、2015)「会津アートプロジェクト」(旧黒河内医院、2015)、My Humble House/台北、2010「drops」(H.C.A.S/マイアミ、2006)、「岡本太郎現代芸術大賞展」(川崎市岡本太郎美術館、2003)などがある。作品は、佐久市立美術館、メタルアートミュージアム、東京芸術大学、Le Meridien Taipei、Marunuma Art Parkなど日本国内外主要機関及び団体で所蔵されている。

■展示概要

□会期|2024 年 9 月 14 日(土)~10 月 5 日(土)

□時間|水曜―土曜 12 時―18 時 (日、月、祝日:休廊)  ※火曜:前日 18 時までにメールでの事前予約制

□会場|Alpha Contemporary東京都港区三田2-13-9 三田東門ビル8F

□入場|無料

□お問い合わせ|infoalphacontemporary@gmail.com

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■レセプション及びアーティストトーク

□日時|2024 年 9 月 21 日(土)16-18時

□会場|Alpha Contemporary東京都港区三田2-13-9 三田東門ビル8F

 

 

■Alpha Contemporary(アルファ コンテンポラリー)

Alpha Contemporaryは、同時代性に関しての独自な視点を持って、国内外のアーティストを日本と世界に向けて紹介する。また、作品のみならず、作品の制作作プロセスやコンセプト、アーティストからのメッセージをグロバールアートシーンへ共有する。

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