
Namu Choi, "A Garden Pool", 2025
Curation Note
Alpha Contemporary(東京)と Alt Projects(ロサンゼルス)は、2025年9月、Asian Art Fair Fukuoka にて『The Waves, 2025』を発表します。
「それぞれの波は、数えきれない朝の光を運んでくる。」
— ヴァージニア・ウルフ『波』
本展は、東京とロサンゼルス、太平洋の両岸で活動する女性作家たちを一堂に集め、絵画、パフォーマンス、テキスタイル作品を通じて、多様な声を響かせます。
『The Waves, 2025』は、文化、歴史、そして個人的な物語が、海のように押し寄せては引いていく流れの中で、各作品が潮のリズムに合わせて動き、時にぶつかり、時に染み渡っていく過程を映し出します。
ヴァージニア・ウルフの小説『波』のように、時間はさざ波のように感じられ、声は距離を越えて届きます。しかし、その声はどちらか一方の岸辺にとどまることなく、境界を切り拓き、新たな地形を形作っていきます。
参加アーティスト紹介
ナカバヤシアリサ(Japanese b.1992)
ナカバヤシの絵画は、植物や人物のモチーフを通じて現代日本社会を女性の視点から描き出します。大胆な筆致と鮮烈な色彩のコントラストは、具象と抽象の境界を曖昧にし、感情に訴えかけるドラマティックな画面を作り出します。
ジョ・ヒョンソン(Korean b.1981)
ジョ・ヒョンソンは、絵画の構造的な枠組みの中でその言語を新たに調律する実践を続けています。過去の作品の痕跡を切り取り再構成するプロセスを通じて抽象と絵画の条件を探究し、音楽的リズムの構造を応用したシリーズによって絵画の時間性と変奏を実験しています。
戸田沙也加(Japanese b.1988)
美しさと隣り合わせにある醜さの世界観を、主に少女や動物のかたちを通じて絵画として描き出しています。
今回は大学時代に制作した〈Where Beauty Resides〉シリーズを再構成。美しさと醜さ、弱さと強さ、男性性と女性性といった両極の要素が内包された両義的な存在として表現しています。
日本におけるジェンダーをめぐる社会的な問いを繊細に映し出す本作のシリーズは、タカハシ・コレクションにも所蔵されています。
2025 年 9 月 10 日、現在、戸田は横浜美術館での「アーティストとひらく 戸田沙也加展 沈黙と花」に参加しております。
■展示概要
・会期|2025. 9. 25 - 9.28
・会場|マリンメッセ福岡B館 福岡県福岡市博多区沖浜町2-1
・スケジュール l
VIP View
9/25(木) 13:00 - 19:00
Public View
9/26(金) 11:00 - 19:00
9/27(土) 11:00 - 19:00
9/28(日) 11:00 - 18:00
・作品リストなどお問い合わせ|infoalphacontemporary@gmail.com
Works


Hyun-sun Jo "Phrase_Between The Curves ", 2025
Hyun-sun Jo "Phrase_Between The Curves Ⅱ", 2025


Arisa Nakabayashi, "Untitled: This Side of The River 2025 #1", 2025
Arisa Nakabayashi, "Untitled: Connecting", 2025

Sayaka Toda, "Where beauty resides #1", 2010-2025

Sayaka Toda, "Where beauty resides #4", 2010-2025