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Night Pool

Namu Choi

A Room of Her Own :アジア女性、東京センシビリティ — ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』から

25 年 5 月 17 日 - 25 年 5 月 31 日

Curation Note

Curated by Younggi P. Tanaka

 Alpha Contemporaryは、2025年7月11日から13日まで、アーティスト・ラン・スペースおよびコレクティブのための国際アートフェアであり、世界のアートコミュニティ間の交流と連帯を目指す場であるTryst 2025にて、本展《A Room of Her Own: 東アジアの女性、東京センシビリティ ― ヴァージニア・ウルフ『自分だけの部屋』より着想して》を発表する。

 本イベントはトーランス・アート・ミュージアム(Torrance Art Museum, TAM)およびトーランス市の主催によるものである。

ヴァージニア・ウルフの随筆『自分だけの部屋』からタイトルを借りた本展は、東京という都市を背景に、7名の東アジア女性アーティストが築いてきた感覚的で内省的な「部屋」を紹介する。

 ここで示される「部屋」とは、単なる物理的空間ではなく、感情や記憶、身体経験、時間が堆積した心理的風景であり、自己と向き合う私的な場である。

 本展は、ウルフの『自分だけの部屋』を直接的に解釈、あるいは再現することを目的としていない。むしろ、ウルフが提示した「部屋」という概念を、今日の同時代に生きる女性アーティストたちの条件や感覚の問題として拡張し、再考する試みである。
本展における「部屋」とは、住居やアトリエといった物理的空間であると同時に、世界をどのように見つめ、捉えるかという、各作家固有の視点と感覚の在り処でもある。

 作家たちが構築する「自分だけの部屋」は、外界から隔絶された避難所ではなく、社会と静かに緊張関係を保ちながら交差する内面的空間である。感情、記憶、身体、言語、時間が幾層にも重なり合い、それぞれ異なるかたちで世界と関係を結んでいる。

とりわけ、東京という都市がもつ速度、密度、情緒的な緊張感は、これらの部屋の内部に自然に浸透している。そこにロサンゼルスのプールといった西洋的イメージが交差し、親密でありながらどこか異質な同時代の風景が立ち現れる。それは、東アジアの女性アーティストたちが各々の立場から構築してきた感覚的世界であり、「いま・ここ」における〈自分だけの部屋〉の新たな解釈である。

参加アーティスト紹介

ナカバヤシアリサ(Japanese b.1992)

 ナカバヤシの絵画は、植物や人物のモチーフを通じて現代日本社会を女性の視点から描き出す。大胆な筆致と鮮烈な色彩のコントラストは、具象と抽象の境界を曖昧にし、感情に訴えかけるドラマティックな画面を作り出す。

ナム チョイ(Korean b.1978)

 ナム チョイは、環境に対する人間の心理的反応を鮮やかな色彩と多層的な表面技法で表現する。今回の作品では、プールをモチーフにした大判キャンバスが登場。静寂の中に潜む緊張感や孤独感が色と質感によって鮮やかに描かれている。

戸田沙也加(Japanese b.1988)

 美しさと隣り合わせにある醜さの世界観を、主に少女や動物のかたちを通じて絵画として描き出している。

今回は大学時代に制作した〈Where Beauty Resides〉シリーズを再構成。美しさと醜さ、弱さと強さ、男性性と女性性といった両極の要素が内包された両義的な存在として表現している。

日本におけるジェンダーをめぐる社会的な問いを繊細に映し出す本作のシリーズは、タカハシ・コレクションにも所蔵されている。

大矢加奈子(Japanese b.1983)

 大矢の作品は、オレンジ色の部屋や白昼夢のような風景で構成され、夢と現実の狭間にある若い女性の内面を描く。淡く不安定でありながら、強い欲望の気配を湛えた画面が観る者の記憶を呼び覚ます。

Huang Yuqi(Chinese b.1997)

《The Order of Things》シリーズでは、日常の布(タオル、カーテン、衣類など)を立方体に変形させ、時間の断片として提示する。平面作品に施された縫い目は、身体の動きや空間との対話の痕跡として現れ、家という場の記憶と変容を静かに物語る。

ムン・ソヒョン(Korean b.1982)

ムンは、韓服やウェディングドレス、着物などの端切れを用いて伝統的なチョガッポ(パッチワーク)を制作する。蝶の形をした繊細なシリーズでは、細やかな手縫いによって時間の蓄積と感性の輝きを表現。詩的な抽象としての家事が、美しい視覚言語へと昇華される。

キム・ミロ(Korean b.1975)

キムは、エッチングやドライポイント、シルクスクリーンを用いて一つの版を複数の技法で刷り、それらを重ねてコラージュとして構成します。植物をモチーフにした作品は、形を超えて、記憶や感情、揺らぐ心理状態の微細な地図のように表れる。

展示概要

・会期|2025. 7. 11 -  7.13

・会場|Del Amo Crossing, 21535 Hawthorne Blvd, Torrance, CA 90503

・入場|無料

・スケジュール l

7. 11 金: VIP Opening - 4-6pm
7. 12 土: Open 12-6pm
7. 13 日: Open 12-6pm
Panel discussions

・作品リストなどお問い合わせ|infoalphacontemporary@gmail.com

Works

09 A Garden Pool

Namu Choi, "A Garden Pool", 2025

ALPHA CONTEMPORARY

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 Alpha Contemporary  is a Tokyo based contemporary art gallery developing its original curatorial practice and sharing artworks' conceptual exploration of process, concept and message with global art scene.

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